2005年05月30日

《ナンバーワンへの近道》 沢部肇氏 TDK社長

■本日の社長■

沢部肇氏
TDK社長



■社長からの議題■

「ナンバーワンへの近道」


■<社長>への提案■

中小企業や、これから起業する方は、他の会社とは違った方法で、違ったアプローチで参入することを考えてみましょう。

わざわざ大きなマーケットに参入し強者と真っ向勝負も悪くはないでしょう。けれど、自分の強みを生かして、ニッチな分野でナンバーワンになるという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。



じしゃく忍法帳―磁石とエレクトロニクスのはなし




■提案事項にいたるまでの議事録■

「ナンバーワン企業だけが納得いく利益を享受できる」と、沢部氏は言う。
特定の分野でナンバーワンの座についているということは、他企業とのシェア争いに勝ち、マーケットのかなりの部分をその企業、もしくはメーカの売上が占めていると言うことになります。

そういう状態になると、ユーザーがその特定の分野の商品やサービスを購入しようとしたときに、ナンバーワン企業からの購入を検討するという選択肢が、当然入ってきます。

いや、選択肢というどころか、どこのメーカの商品を買おうかといった、商品を選択するという思考そのものが、ユーザーの頭から省かれることにもなりかねません。
選択するという思考が省略されてしまいます。。

これはつまり、ブランドの力ともいえるのでしょう。

ナンバーワンの企業の名前は、目にする機会が必然的に多くなる。
テレビコマーシャルや、新聞の広告もそうだが、知り合いが使っていたり、商品の感想やレビューを見たり聞いたりする機会が増えることで、無意識のうちにその商品に対する情報が蓄積され、それが安心感へとつながります。

「平成・進化論。」< http://www.mag2.com/m/0000114948.html >というメルマガが、この「ブランド」や「思考の省略化」について、とても分かりやすい説明をしてくれています。少し抜粋した内容を掲載しておきますね。


以下抜粋「平成・進化論。」より------

 何よりも人間は認知・思考の省略化をしたがる生き物。


 ひとつひとつ押し寄せてくる圧倒的な量の情報に対して、

「これはどうだろうか」

 と個別に吟味をしているほど、現代人はヒマではありません。


 現代という時代は、ひとつひとつの広告をまじめに吟味して
 しまっていては、生活自体が成り立たないところまできてしまっています。

 そうなれば、ブランド力のある商品やサービス、ブランド力のない
 その他大勢のいずれかに、圧倒的な二極分化が進まざるを得ません。

ここまで抜粋------------------------


つまり、大量の情報が氾濫する現代において、モノを購入する際に全ての情報を吟味しつつ商品の購入を決定するということは、めんどくさいんですね。
なので、ブランド力のある商品をつい選んでしまう傾向にあるのでしょう。

ナンバーワンになることがいかに重要かということが、分かったと思います。

じゃあ、ナンバーワンをとりましょう!

TDKが行っているような素材系の開発は、沢部氏いわく「開発に時間がかかるうえヒット率は低い」とのこと。シェア争いに勝つのは、容易ではないと思います

資金力や人材力に富んでいる大企業でもシェアを取るのが大変なのだから、個人事業や中小企業がナンバーワンになるなんて無理です・・・と言うわけではないはず。
というかむしろ、小回りの利きやすい小さな企業こそ、ナンバーワンを取れるのではないかとさえ思います。


僕の中で、メルマガ業界のナンバーワンといえば、「平野友朗氏」。
(平野氏のサイトはココ → http://www.sc-p.jp

平野氏は大企業でしょうか。・・・違います。むしろ「個人」に近いです。
しかし、メルマガを書いている人で「平野氏」を知らない人は少ないと思います。

平野氏がここまでの存在になることができたのは、平野氏がメルマガがまだそんなに普及していない頃から、メルマガに目をつけていたから。つまり「ニッチ」な分野を狙ったからです。

肥大してしまったマーケットに中途参入してナンバーワンを獲得するのは、かなり難しいでしょう。
しかし、マーケットがまだ小さいときに参入すれば、個人でもナンバーワンを取ることが可能です。

むしろ小さなマーケットには、大企業は参入しづらい。採算が取れるか分からないマーケットに、カネを出すか出さないか、経営陣の稟議が通らないことが少なくないでしょうから。


TDKのような大きな企業がナンバーワンを取るのは大変だとは思います。しかし、素材技術の強化を目指しているTDKが、今後どのような商品を開発し市場にアプローチをしていくのか、それが楽しみです。



■会社概要■

[6762]TDK株式会社

・設立
 1935年12月07日

・資本金
 32,641,000,000円

・従業員数
 連結 35844人
 単独 5324人

・事業内容
 電子部品大手。磁気テープでブランド力強いが、収益柱はHDD用磁気ヘッドやコンデンサー  

・ホームページURL
http://www.tdk.co.jp/

・株価チャート
http://chart.finance.livedoor.com/index?stock_id=6762


■原文掲載(日本経済新聞より)■

・記事掲載日
[2005.05.30(月)]

・表題
[素材技術強化が近道]

・本文
▽…「ナンバーワン企業だけが納得いく利益を享受できる」と気を引き締める。HDD(ハードディスク駆動装置)用磁気ヘッドの世界シェアはトップで、積層セラミックコンデンサーも世界二位。強い事業を持つが、「この分野に収益が偏っている」と、他分野のシェアも高めるよう社内にハッパをかける。

▽…素材技術の強化がナンバーワンへの近道と説く。元々、創業の由来は、磁性材料であるフェライトの工業化。「材料は開発に時間がかかるうえヒット率は低い」が、製品の差別化が難しい時代だからこそ初心に戻ると肝に銘ずる。



executive_brain at 00:00│TrackBack(0)「回転いす」の経営者たち 

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