2005年06月01日

《メーカーの肩代わりをする》 日野昇氏 ミツバ社長

■本日の社長■

日野昇氏
ミツバ社長



■社長からの議題■

「メーカーの肩代わりをする」


■<社長>たちへの提案事項■

顧客の「時間」や「おカネ」を肩代わりする方法はありますか。

顧客やユーザーが、いまどんな方向性を打ち出しているのか、考えてみましょう。
顧客がその方向性に向かうために、あなたの会社ができることはありますか。




■提案事項にいたるまでの議事録■

日野氏が率いるミツバは自動車の部品工場ですが、自動車(完成車)メーカーの開発投資を「肩代わり」することにしたそうです。

もちろん、開発費用としてメーカーにおカネを渡すわけではありません。
メーカーがどんな製品作りを目指しているのかを察知し、メーカーが求めている製品を先んじて開発しようとしているのです。

完成車メーカーが必要としている部品を提供することができれば、本来なら完成車メーカが負担する必要があったかもしれない、開発に要する「時間」と「おカネ」を、部品メーカは肩代わりできたことになります。

肩代わりできたということは、部品メーカーは完成車メーカーに対して、間接的にですが「時間」と「おカネ」を提供したことになるわけですね。

完成車メーカーにとって、これはオイシイ話になると思います。


自動車というのは幾多の部品から構成される、技術の集大成のような製品です。
微細なネジから大きなボディ。素材は金属やビニール、革製品、プラスチック等あらゆる素材で構成されています。
そして、設計士やデザイナー、部品ひとつひとつに対しても、その部品を設計し作り上げた人がいて、その部品を組み立てる人がいます。

つまり車を作るために、ひとつの会社が全ての部品を作る必要はないんですね。というか、できるはずありません。

ひとつの会社が専門としている部品作りを追求していくことで、自動車全体が製品として洗練されていくのだと思います。

事実、日野氏は「従来分野の研究開発をカバーできれば仕事はある」と言っています。
受注が少なくなったとしても、別の分野に手を出すのではなく、従来分野の開発をさらに強化していくことで、自社の強みにして行こうと考えているのでしょう。

部品メーカーが自社の研究開発を重ねることが、結果として完成車メーカーの利益になれば、その部品メーカーの需要も伸びてくるのではないでしょうか。



■会社概要■

[7280]株式会社ミツバ

・設立
 1946年03月08日

・資本金
 9,885,000,000円

・従業員数
 連結 11669人
 単独 2577人

・事業内容
 自動車部品のワイパーモーターやスターターモーター主力。ホンダ向け6割弱。中国にも進出。

・ホームページURL
http://www.mitsuba.co.jp/

・株価チャート
http://chart.finance.livedoor.com/index?stock_id=7280


■原文掲載(日本経済新聞より)■

・記事掲載日
[2005.06.01(水)]

・表題
[維持でも開発費確保]

・本文
▽…自動車部品メーカーの生き残り策は「完成車メーカーの開発投資を肩代わりすること」と説く。完成車メーカーは環境分野など新技術の進歩に対応するのに懸命。「既存の部品の改良など従来分野の研究開発をカバーできれば仕事はある」

▽…目下、個々の部品を組み合わせ、小型化や高機能化を狙う技術に取り組んでいる。「研究開発費は連結売上高の七―八%を堅持する」と部品メーカーとしては高水準の投資を計画。「技術開発に必要な資金は石にかじりついてでも確保する」と決意している。



executive_brain at 00:00│TrackBack(0)「回転いす」の経営者たち 

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