2005年06月18日

《時間というコスト》 山田豊氏 東洋エンジニアリング社長

■本日の社長■

山田豊氏 東洋エンジニアリング社長


■社長からの議題■

「時間というコスト」


■<社長>たちへの提案事項■

金銭的なもの以外に、「コスト」 と呼べるものがあるか、考えてみましょう。

その考えた「コスト」は、金銭的なものより重視すべきコストでしょうか。

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■提案事項にいたるまでの議事録■

山田氏いわく、「早期にプラントを完成させるには、(複数の会社に価格を競わせるのではなく) 特定の会社と率直に話し合って果実を分け合いたい」とのこと。


東洋エンジニアリングはプラントの完成を早めようとしています。
そのために、複数の資材メーカーに価格を競わせることをやめる・・・
という案を選択するかもしれません。

「価格を競わせる」ということをやめて得られる利益、それは「時間」です。

複数のメーカーに価格を競わせることで、発注価格を安くすることはできます。
しかし、今の東洋エンジニアリングにとっては、その「価格を競わせる」 という時間すらも惜しいのだと思います。


競わせて「価格的コスト」を抑えるより、特定の会社と話し合い、いかにプラントを早く完成させるかといった、「時間的コスト」を重視しているように見受けられます。

昨今は、中国やBRICsを中心とした国々が大きな成長期にあり、特に中国は資源の確保に躍起になっているふしがあります。

そのことからも石油、天然ガス、石油化学などは今後も需要が見込めると、 東洋エンジニアリングは判断しているのでしょう。

売り手市場と化しているこの状況において、他社から抜きん出て利益を上げるためには、 いかに早く資源を調達するかが重要です。

しかし、いくら売り手市場でも、売るものがなければ売れません

資源を調達するためのプラントを完成させるに、目の前の「価格的コスト」よりも、 「時間的コスト」を山田氏は優先させるべきと考えているようです。

「コスト」というとどうしても金銭的なものと考えがちですが、 もしかすると、この「コスト」と呼べるものは、いろいろとあるのかもしれませんね。


■会社概要■

[6330]東洋エンジニアリング(株)

・設立
 1961年05月01日

・資本金
 13,017,000,000円

・従業員数
 連結 2376人
 単独 973人

・事業内容
 三井系のエンジ大手。肥料技術は世界的、石油・石化、発電分野に実績。産業システム事業へ展開

・ホームページURL
http://www.toyo-eng.co.jp/

・株価チャート
http://chart.finance.livedoor.com/index?stock_id=6330


■原文掲載(日本経済新聞より)■

・記事掲載日
 [2005.06.18(土)]

・表題
 [好況、手放しで喜べず]

・本文
▽…「これほどの規模でプラント投資が実行されるのは入社以来初めてだ」。中東や東南アジアで、石油、天然ガス、 石油化学と大型プロジェクトが相次ぎ、売り手市場を実感する。もっとも世界的な素材不足の原因ともなり、手放しでは喜べない様子。

▽…実際、資材の手当てが難しくなり、「完成が遅れるリスクが高まっている」と漏らす。 これまでは複数の資材メーカーに価格を競わせたうえ発注していた。最近は「早期にプラントを完成させるには、 特定の会社と率直に話し合って果実を分け合いたい」と、コスト第一主義からの脱皮を強く強調している。


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この記事へのコメント

1. Posted by よっくん   2005年06月24日 14:18
TBありがとうございました。

たしかにコストというのは、非常に色々な観点で考えられますよね。

コスト意識の再認識なりました。

例えば、埋没コスト

・今までこの事業に○○億円投資したんだからこれからも継続して投資していかないといけない!

と思うのが普通ですが、

もう既に、投資したコストは今後の意思決定に関係ないものとして考えて、今後一番経済価値をあげる投資に注力する。

という埋没コストの考え方が企業価値経営においての基本的考え方ですしね。

東洋エンジニアリングさんの記事のように将来的な時間的コストだけでなく、
過去のコストについても色々な考え方がある。


今回の記事を読んでコストと言う一言だけでも、本当に深いものだなぁと再認識しました。

これからもちょくちょくお邪魔したいと思います。